今回、紹介したい映像作品は「グラディエーター」
気になるあらすじ
主人公のマキシマス(ラッセル・クロウ)は、ローマ帝国の将軍であり、皇帝マルクス・アウレリウス(リチャード・ハリス)から次期皇帝に指名されます。
しかし、皇帝の息子コモドゥス(ホアキン・フェニックス)はその座を奪うために父を殺害し、マキシマスを処刑しようとします。
マキシマスは逃げ延びますが、故郷に戻ると妻子が殺されていることを知ります。
絶望の中、奴隷として捕らえられたマキシマスは、剣闘士として名を上げ、ローマのコロシアムで戦うことになります。
そこで彼はコモドゥスと再会し、復讐を誓います。
ラッセル・クロウはこういう役柄をしたらピカイチですね。
ものすごくカッコいいです。
男らしさムンムンでありながら、悲しみや復讐心を抱えて生きる演技は目が離せません。
ちなみにラッセル・クロウ作品の中では本作以外では「マスター・アンド・コマンダー」、「プルーフ・オブ・ライフ」、「ロビン・フッド」が大好きです。
知りたい映像作品ジャンル
ジャンル : 歴史的アクション
主演 : ラッセル・クロウ
再生時間 : 171分
3つの楽しみポイント
①壮大な映像美とアクションシーン
古代ローマの壮大な風景やコロシアムでの迫力ある戦闘シーンは圧巻です。
特に、剣闘士たちの戦いはリアルで緊張感があり、観る者を引き込みます。
② 感動的なストーリー
マキシマスの復讐劇は、家族愛や忠誠心、裏切りといったテーマが絡み合い、深い感動を呼び起こします。
彼の苦難と成長を通じて、観客は強い共感を覚えます。
③優れた演技
ラッセル・クロウの力強い演技はもちろん、ホアキン・フェニックスの悪役コモドゥスも見事です。
キャスト全員がそれぞれの役を完璧に演じており、物語に深みを与えています。
関連動画
視聴方法
マルクス・アウレリウスとは
マルクスは実在の人物です。
マルクス・アウレリウス(121年 - 180年)は、ローマ帝国の第16代皇帝であり、五賢帝の最後の一人として知られています。
ただの良いおっちゃんではありません。
生い立ちと即位
・出自
マルクス・アウレリウスはローマの貴族家庭に生まれました。
彼の父は早くに亡くなり、祖父に育てられました。
・教育
幼少期から哲学や文学に興味を持ち、特にストア哲学に強い影響を受けました。
彼の著作『自省録』は、自己の内面を見つめる哲学的な思索を記したものです。
治世と業績
・共同統治
161年に皇帝に即位し、最初はルキウス・ウェルスと共同で統治しました。
ウェルスの死後、単独で統治を続けました。
・対外戦争
彼の治世中には、パルティア戦争やマルコマンニ戦争などの対外戦争がありました。
特にゲルマン人との戦いは長期にわたり、ローマ帝国の防衛に尽力しました。
・内政
内政においても善政を敷き、ローマ帝国の安定に寄与しました。
彼の治世は、ローマ帝国の黄金期の終焉を象徴するとされています。
哲学と著作
・『自省録』
マルクス・アウレリウスの著作『自省録』は、彼の哲学的な思索を記したもので、現在でも多くの人々に読まれています。
この書は、彼の内面の葛藤や自己鍛錬の記録として非常に貴重です。
マルクス・アウレリウスは、哲学者としての側面と皇帝としての側面を兼ね備えた人物であり、その治世はローマ帝国の歴史において重要な位置を占めています。
コモドゥスについて
コモドゥス(ルキウス・アウレリウス・コモドゥス・アントニヌス)は、ローマ帝国の第17代皇帝であり、161年に生まれ、192年に亡くなりました。彼の治世は180年から192年まで続きました。
生い立ちと即位
・出自
コモドゥスは、五賢帝の一人であるマルクス・アウレリウスの息子として生まれました。
彼は幼少期から帝位継承者として育てられ、177年には父と共同で皇帝に即位しました。
・教育
幼少期には、著名な医師ガレノスの治療を受けるなど、特別な教育を受けました。
治世と政策
・独裁的な統治
コモドゥスは父の死後、単独で皇帝として統治を始めましたが、次第に独裁的なリーダーシップを取るようになりました。
彼は元老院と対立し、個人崇拝を強調しました。
・剣闘士としての活動
コモドゥスは剣闘士としての戦いを好み、自らコロシアムで戦うこともありました。
彼は自らをヘラクレスと同一視し、神格化しました。
暗殺とその後
・暗殺
192年、コモドゥスは暗殺されました。
彼の死はネルウァ=アントニヌス朝の終焉を意味し、その後のローマ帝国は混乱期に突入しました。
・評価
コモドゥスの治世は、ローマ帝国の衰退の始まりとされ、彼の行動や政策は後世に多くの議論を呼んでいます。
コモドゥスは、ローマ史上でも特に異色の皇帝として知られています。
彼の治世は、ローマ帝国の歴史において重要な転換点となりました。
コロシアムについて
コロシアム(コロッセオ)は、古代ローマの円形闘技場であり、ローマの象徴的な建造物の一つです。
建設と歴史
・建設
コロシアムは西暦70年から80年にかけて、皇帝ウェスパシアヌスとその息子ティトゥスによって建設されました。
完成当初は「フラウィウス円形闘技場」と呼ばれていました。
・目的
主に剣闘士の試合や猛獣狩り、公開処刑などの娯楽イベントが行われました。
これらのイベントは、ローマ市民に無料で提供され、政治的な目的も果たしていました。
構造と特徴
・規模
コロシアムは楕円形で、長径が約188メートル、短径が約156メートル、高さは約48メートルです。観客席は約50,000人を収容できました。
作中では満員でしたので、マキシマスの勇姿を5万人が熱く観戦していたのですから統治者目線からは恐怖を覚えるかもしれません。
・設計
地下には複雑な通路や部屋があり、剣闘士や動物が待機する場所として使用されました。
また、舞台装置やトラップドアも備えられており、劇的な演出が可能でした。
現在のコロシアム
・保存状態
コロシアムは地震や石材の再利用などで一部が損壊していますが、現在でもその壮大な姿を保っています。
・観光名所
現在、コロシアムはローマの主要な観光スポットの一つであり、毎年多くの観光客が訪れます。内部を見学するツアーも人気です。
コロシアムは、古代ローマの建築技術や文化を感じることができる貴重な遺産です。
本作を観たら行きたくなるかもしれません。
五賢帝とは
五賢帝(ごけんてい)は、ローマ帝国の1世紀末から2世紀後期にかけて在位した5人の皇帝を指します。
彼らの治世は、ローマ帝国の最盛期であり、平和と繁栄が続いた時代として知られています。
この時代は「パクス・ロマーナ」(ローマの平和)の一部を形成しています。
・ネルウァ(在位:96年 - 98年)
元老院の推挙で皇帝に即位し、短期間の治世ながらも穏健な政策を実施しました。
・トラヤヌス(在位:98年 - 117年)
ローマ帝国の領土を最大に拡大し、内政でも多くの改革を行いました。
彼の治世はローマ帝国の黄金期とされています。
・ハドリアヌス(在位:117年 - 138年)
領土の維持と防衛に注力し、法制度や行政制度の整備を進めました。
彼の治世には「ハドリアヌスの長城」が建設されました。
・アントニヌス・ピウス(在位:138年 - 161年)
平和で安定した治世を築き、法制度の改革や公共事業の推進に尽力しました。
・マルクス・アウレリウス(在位:161年 - 180年)
哲学者としても知られ、ストア哲学に基づく統治を行いました。
彼の治世にはゲルマン人との戦争が続きましたが、内政では善政を敷きました。
本作に登場。
五賢帝の時代は、ローマ帝国の歴史において最も安定し、繁栄した時期とされています。
彼らの治世は、後世の歴史家や思想家からも高く評価されています。