今回、紹介したい映像作品は「借りぐらしのアリエッティ」
気になるあらすじ
人間に見られてはいけないという掟の下、古い屋敷の床下で暮らす小人の少女・アリエッティは、療養のためにやってきた少年・翔と出会い、心を通わせていく物語です。
アリエッティは父・ポッドと母・ホミリーと3人で、人間の生活品を「借り」ながら慎ましく暮らしていました。ある日、初めての「借り」に出かけたアリエッティは、屋敷にやってきた翔に目撃されてしまいます。
翔は小人の存在に興味を持ち、アリエッティに接触を試みますが、彼女は最初は警戒していました。
しかし、次第に翔の優しさや寂しさを知り、彼と友情を育んでいきます。一方、家政婦のハルは小人の住処を発見し、ホミリーを捕まえてしまいます。アリエッティは翔の助けを借りて母を救出し、父と共に引っ越し先へと旅立ちます。別れ際、アリエッティは翔に髪留めを渡し、翔は彼女に手術が成功することを祈っています。
知りたい映像作品ジャンル
ジャンル : ファンタジー
放送開始 : 2010年~
3つの楽しみポイント
①小人の視点から描かれた美しい世界
アリエッティは人間の生活品を「借り」ながら、古い屋敷の床下で暮らしています。彼女の目に映る世界は、人間にとっては当たり前のものが、小人にとっては驚きや感動に満ちています。例えば、庭の草花や虫、雨や風、ドールハウスや時計などが、小人の視線で見るとどう映るかを想像すると、作品の魅力がより深まります。スタジオジブリの美術スタッフが細部までこだわって描いた背景や色彩は、小人の世界を鮮やかに表現しています。
②病を抱えた少年と小人の少女の交流
アリエッティは療養のために屋敷にやってきた少年・翔と出会い、心を通わせていきます。
翔は心臓の病で手術を受けることになっており、自分の命が長くないかもしれないという不安を抱えています。アリエッティは翔の優しさや寂しさに触れて、彼に友情や愛情を感じるようになります。しかし、彼らは人間と小人という違う種族であり、互いに関わることは危険です。そのため、彼らは別れを選ぶことになりますが、その別れが感動的で美しいものになっています。
本作は宮崎駿が企画・脚本を担当し、米林宏昌が初監督を務めた作品です。
宮崎駿はメアリー・ノートンの原作小説「床下の小人たち」を日本風に翻案し、自分なりの解釈やメッセージを盛り込みました。米林宏昌は宮崎駿から「自分で考えろ」と言われて苦労しながらも、自分の感性やアイデアを発揮しました。二人の才能がぶつかり合った結果、原作とは異なる独自の世界観やキャラクター性が生まれました。
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視聴方法