今回、紹介したい映像作品は「シンクロナイズドモンスター」
気になるあらすじ
物語は、失業中のライターであるグロリア(アン・ハサウェイ)が、恋人に愛想をつかされてニューヨークから故郷の田舎町に戻るところから始まります。
彼女は幼馴染のオスカー(ジェイソン・サダイキス)が経営するバーでアルバイトを始めますが、その時、世界中で驚愕のニュースが広まります。
遠く離れた韓国ソウルに突如現れた巨大なモンスターが、グロリアと同じ動きをしていることが判明したのです。
このモンスターとグロリアが「シンクロ」していることにより、彼女は自身の成長を遂げることになります。
アン・ハサウェイは何故か欠点のある女性を演じることが多いような気がします。
そんな作品を観るたびに自分を鼓舞して人生を切り開こうとする姿が素敵だなぁと思っています。
本作はお酒に飲まれてしまったアルコール依存症で生活が破綻してしまっているグロリアを演じており、最初のシーンからクライマックスのような修羅場があって度肝を抜きました。
想像以上にまとまったストーリーでおもしろい作品となっています。
怪獣映画としては異色なもので観る方によっては世にも奇妙な物語系としてのホラージャンルとなりますし、ラブロマンスともとれるし、SFアクションにも思えます。
コメディにカテゴライズされることがありますが・・・コメディ感よりもドキュメンタリー感やドラマ感が強い気がします。
おそらくそれは、アン・ハサウェイが演じていることで感じるところだと思います。
やはり、キャストによって映画の雰囲気が決まってくる典型的な良い例だと思います。
知りたい映像作品ジャンル
ジャンル : コメディ?SF?ホラー?怪獣映画
主演 : アン・ハサウェイ
再生時間 : 110分
比較的に精神状態が良い状態に観ることが吉。
少し落ち込んでいる時や、うまくいかないと思っている時に観ると主人公に憑依して観るタイプの方は
「やっぱり自分ってダメね」
と心がより閉ざされた状態になりかねません。
しかし、映像作品として客観的な視野で観ることができる方は
「こんな人もいるんだ。こうはならないでいたいわ!」
となるので反面教師的効果も期待できる面もあります。
3つの楽しみポイント
①ユニークなプレミスとコンセプト
映画は、主人公グロリアが自身の動きと遠く離れたモンスターの動きがシンクロしていることを描いています。
この異色のアイデアは、観客に新鮮な驚きと興味をもたらします。
② アン・ハサウェイとジェイソン・サダイキスの演技
アン・ハサウェイはグロリア役で、ジェイソン・サダイキスは幼馴染のオスカー役で出演しています。
彼らの演技は素晴らしく、物語に深みと感情をもたらしています。
③自己成長と友情のテーマ性
グロリアは失業中で酒に溺れていたが、シンクロしたモンスターとの関係を通じて成長していきます。
また、オスカーとの友情も物語の重要な要素です。
関連動画
視聴方法
登場する怪獣(ネタバレ注意)
怪獣
突如ソウルのど真ん中に現れた二本の角を持った怪獣です。
細身でゴリラ顔のエイリアンのような姿をしている。
グロリアの動きとシンクロしています。
作中では特に光線のような必殺技があるわけではないが、ある条件を満たせばできるかもしれません。
結構かわいい顔をしています。
ロボット
モノアイが特徴的な人型ロボットです。
オスカーの動きとシンクロしています。
作中では特に光線のような必殺技があるわけではないが、ある条件を満たせばできるかもしれません。
体がピカピカ光ってカッコいいです。
ティム
怪獣ではないですが、どこかでティムについて話したくて書いちゃいました。
映画序盤で別れを切り出したグロリアの恋人であるティム。
住んでいるアパートの部屋からして結構稼いでる系の彼氏なのだと思います。
ドアを開けた廊下に絵画を飾っている感じがかなりファッショナブルです。
そして、グロリアが朝帰りをして誤っている時には洗い物をしているシーンから基本的にしっかり者なのだと思います。
グロリアと付き合った経緯もおそらく、自分とは性質が違う相手で
「そばにいてあげないと・・・」
と思っていたらいつの間にか惹かれて付き合った感じだと思います。
だからこそ、ずっとグロリアを気にしていて好きでいてくれているのは目を離すとグロリアはダメな方向に行くから自分がいないとダメなんだという精神状態になっているからだと思います。(一歩間違えたらストーカー・・・)
しかしながらそんな彼は本作品中一番の常識人。
本心はどうであれ、グロリアを悪しき環境から救いたいと(本心は会いたいから)颯爽と現れてくれます。
正直、グロリアにちょっと手を出したチキンなジョエルより、勇敢だと思います。
グロリアに手を出したくせにその後のシーンでグロリアを守るわけでもなく、ただの伝達係と化すところがまぁ、嫌よ!
ずっと彼氏面していますが、内面的にいい人であることもわかるからグロリアも電話がかかってきたら取るし、かけ返します。
グロリアとは両極端に位置する彼は最終的にはグロリアと復縁して良い家庭を築いてほしいものです。
そんなティムを演じたダン・スティーヴンス。
超イケメンだと思いません?
ダン・スティーヴンスと言えば「ゴジラxコング 新たなる帝国」で登場したトラッパーというチャーミングな獣医さんです。
多彩な演技力がある方で私の好きな俳優だったため、どうしても書きたかった。(満足しております。)
ネタバレを含む一連のストーリー解説
あらすじの続き
韓国のソウルに巨大怪獣が出現し暴れ回る事件が発生します。
あるとき、グロリアは自分の癖と同じ動きをしていることに気づき、さらに公園の砂場での動きに連動して怪獣が動き回るという事実に気が付きました。
グロリアはこの大発見をオスカーたちに話しましたが、彼らは信じようとしなかったため、実際に公園で動き回ることとなりました。
グロリアが動き回っている最中に、オスカーが公園の遊び場に足を踏み入れた途端、ソウルに巨大ロボットが出現しました。
怪獣のために大きな被害を受けたソウルの人々に申し訳ないと思ったグロリアは、怪獣を操ってソウルの地面に謝罪の言葉を書いたのです。
韓国のメディアはこの珍事を大々的に取り上げ、ソウル市民は「もうこれで被害を受けずに済む」と歓喜しました。
グロリアは本気で断酒に取り組む決意を固め、遊び場にも絶対入るまいと心に誓いました。
しかし、オスカーが公園で動き回っている姿を見たことで、物語はさらなる展開を迎えます。
そして、ラストにいろいろあり、グロリアも成長したかと思いきやふと入ったお店の店員に「お酒を飲みますか?」とオーダーを確認された際にそれまで良い表情だったのが一変して断酒の決意が緩み、自己嫌悪する表情となり物語は幕を閉じます。
この時のアン・ハサウェイの何とも言えない表情は観る価値あります。
また、なぜこんな怪獣とシンクロしてしまったのかについてもぜひ、本作を実際に観ていただければと思います。